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釉薬屋 工場見学

先日、メーカーさんの協力で某釉薬屋さんに見学に行ってまいりました。
日頃、「この色に合わせて同じ色でサンプルを作って欲しい」、「この色よりワンランク濃い色でサンプルを作って欲しい」というような依頼を受けます。
そういう依頼に対して、釉薬屋さんはどのように対応するのか?
まずは、過去の膨大なデータや、頭に入っている知識から、「この色を出すには、どれだけの原料をどれくらいの割合で調合するか」をはじき出します。
ただ当然それだけでは不十分ですので、メボシを付けた色に対し、様々な原料をコンマ1グラム単位で増減したものも作ります。
指示された1つの色を作るのに、おおよそ10パターン(!)もの調合を用意するそうです。
原料は粉ですので、原料の粉をスプーンで量りにかける姿は、まさに薬剤師です。
それを基に作られた液体の釉薬を実際にタイルのナマ生地に吹き付け、窯に入れて焼成し、出てきた中で一番近いものが提出サンプルとなります。
ただし、それで終わりではありません。
元見本と見比べて提出サンプルの色が違えば(お客様から違うという指摘があれば)、また何パターンも調合をし直します。
こういう過程を経て、タイルの色が作られるわけです。
前回、釉薬の手吹きの大変さを知りましたが、今回は釉薬の原料の調合の大変さを教えて頂きました。
メーカーさん、釉薬屋さんには本当に感謝しないといけません。

原料の一部。全部で約300種類あるそうです。

原料の一部。全部で約300種類あるそうです。

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